私は22卒理系修士として就活を行っていました。その際、1つのアピールになるかと思い、TOEICで900点を超えるスコアを持って就活に臨みました。
今回は、私がTOEICのスコアの意味・効果が理系就活においてどれだけ感じられたかの体験談をお話しします。
結論:TOEICの高得点がなくても基本的には大丈夫
メーカーや外資系コンサルを中心に就活をしていましたが、正直なところTOEIC900点あってもなくても結果は変わらなかったと思っています。
ちなみにメーカーと外資コンサルから内々定をもらいました。
以下で、「なぜTOEICの高スコアがあまり意味がなかったのか」ということの理由について書いていきます。
企業の採用活動における基準とは
そもそも、企業は「何の基準で採用・不採用を決めているのか」という、採用活動の大前提を考えてみます。
もしTOEICの点数で採用不採用が決まってしまうとしたら、そもそも就活における面接の存在意義がなくなってしまいます。
つまり、「面接>>書面上の実績」というのが大前提になります。
「この学生が欲しい」「一緒に働きたい」「この学生は弊社に利益をもたらす」と面接官に思わせられるかどうかが採用するか否かの基準です。
なので、それらの資格保有のメリットは、「書類選考で有利になる程度」だと考えるのが妥当です。ないよりはマシ、ただそれだけです。
外資コンサルの選考では有利に働いたかも
ただ、1つだけ持っていてよかったと思うのは、外資コンサルでES落ち(書類落ち)しなかったのがTOEICのおかげの可能性があることです。
外資コンサルは文系理系含めて志望者が多いので、書類選考でかなり足切りされると言われています。
その書類選考ではTOEICの点数がアピールになったのかなと思います。
特に、外資コンサルは地頭の良い人を好む傾向にあり、語学力も1つの評価対象です。TOEIC 900というのは、少なくとも英語に対して苦手意識がないことのアピールにはなると思います。
外資コンサルにおいても、 面接>>ES=webテスト>TOEIC くらいの認識で大丈夫です。
個人的には、外資コンサルの採用選考ではケース面接対策が1番大切かなと思います。下記書籍のケース問題集を1周と他の2冊をざっくりと流し読みした程度で何とかなったように思います。
日系メーカーの選考ではTOEICの効果を感じられず
日系企業の面接では、面接で触れてくる企業もあるという程度でした。ちなみに、触れられた際にはほめてもらえることが多かったですが、有利に働いたという実感はありません。
メーカーは研究開発系で受けていましたが、英語力よりも一般的な面接能力の方が大切だと思います。やはり、面接>>TOEIC です。
また、研究開発系では研究概要の発表やそれに対する質疑応答、いわゆる技術面接が大切です。それについては日頃の研究活動を真面目にやることが一番の対策になります。
TOEIC スコアを使ったアピール方法
もし面接でほめてもらえることがあれば、その際には自分のガクチカでアピールするキャラクターと一貫したアピールができると強いと思っています。
例えば、強みが「継続力」の人ならば、「〇〇ヶ月コツコツと勉強してきて、その結果です」のように答える。
そうすることで一貫した人柄の印象付けとひけらかさない謙虚さをアピールできます。
面接官は1日に何人も面接するので、印象に残った人に高得点を付ける傾向があると考えています。一貫した人柄を面接でアピールすることは、わかりやすさにつながるために印象に残りやすいと考えられます。
ちなみにですが、TOEICに限らず”1人だけでやってきたこと”はガクチカに向いていないと考えています。
なぜなら企業における仕事は、多くの場合において人との協働(一緒に働くこと)が中心になるためです。
同じ理由で、1人で実験していただけというなら研究もガクチカには向いていない可能性が高いと考えています。
ガクチカには人との協働エピソードがあると良いと個人的に考えています。
合わせて読みたい:ガクチカで研究の話をすべきか否か(近日更新予定)
まとめ
私の理系就活においは、「TOEICのスコアは取得してあると書類選考の通過率が上がるかな」という程度でした。面接でも触れられたら初めてそのことについて話す、くらいの感じが良いかと思います。